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ホカ オネオネ「MACH(マッハ)4」。予想を超える走りやすさ

HOKAというと超厚底でLSD(長い距離をゆっくり走る)専用のシューズだと思い込んでいた。ところが、よくよく調べてみると高クッション、高反発、超軽量のスピードモデルがあるのですね。しかも、カーボン搭載モデルまで。

とはいえ、普段走りにカーボン入りシューズは私には贅沢すぎ。
そこで、気になったのがHOKA定番のCLIFTON8(クリフトン8)と、もっと軽量のRINCON3(リンコン3)。ところが、どのレビューを見ても耐久性が今ひとつ。私は、月100㎞ちょいしか走りませんが、さすがに半年持たないとなると経済的に大打撃。

すると、店員さんからMACH4(マッハ4)のソールは、リンコンのようなEVAフォームほぼむき出しでなく、ラバライズドEVAで補強されており耐久性は期待できるとのお告げ。
しかし、実際のデータは無いようで、どうにも信憑性に欠ける、、、

散々悩んだのだが、結局HOKAを履いてみたい気持ちが強く、ならばと思い切って自分で耐久性を試してみることにしました。

MACH(マッハ)4とは?

HOKA検討の前に、ナイキ エア ズームライバル3を購入したが、クッション性と反発性が私には弱すぎ、30㎞程走ったところでギブアップ。

ナイキ ズーム ライバルフライ3 。老体には厳しかったの巻部活シューズと呼ばれているズームライバルフライ3。柔軟性やバネが衰えた体にはちょっと合わなかった。...

そして、店員さんからのおすすめで急浮上したのがホカ オネオネ。試履きのgoodフィーリングにつられ、MACH4に行きついたのです。

MACH4は、高反発スピードモデルですが、プレートは内蔵しておらず、アウトソールは反発力の高いラバライズドEVAでミッドソールが、衝撃を和らげる柔らかい素材で構成。ヒール部分はクッション性を高め、前足部は若干硬さを持たせ推進力を生み出しやすくし、これは「PROFLY(プロフライ)」と呼ばれるホカのテクノロジーで、カーボンX2などにも採用されているそうです。

では、早速、恒例の重量測定。

何と何と28㎝で239gという軽さ。

ミズノ ウエーブアミュレット227g
ホカ マッハ4239g
ナイキ オデッセイリアクト251g
ナイキ エア ズームペガサス36262g
ナイキ ズームフライニット263g
ナイキ エア ズームライバルフライ3268g
ミズノ ウエーブライダー21312g
アシックス グライドライド320g
アシックス GT2000 NY5335g

歴代シューズで一番軽かった、薄底レーシングモデルのミズノ ウエーブアミュレットと12gしか変わりません。これは、驚きです!

履いてみての感想

シュータンは薄く、履き口もそれほど厚くない。実際に足を通すとアッパーには窮屈さが全くなくそれでいて踵もそこそこホールドされます。

シューホールも薄手なので紐を締める際のストレスが少ない。

気になる点としては、シューレース(紐)が伸縮素材なので、締めすぎるとうっ血気味になり、緩めにすると踵に遊びがでてしまい、ちょうどいい塩梅がちょっと難しいです。

走ってみての良いところ

まず感じるのはとにかくこの軽さ。そして、柔らかいけれど腰のあるクッショニングです。沈み込む感覚はないながらも、確実に衝撃を吸収してることを実感できます。

そして、反発については、ソール前足部全体から弾かれるような初感覚です。うまく説明できないのですが、通常は前足部中心が支点となり反発を感じますが、マッハ4については、アウトソール前足部全体からの反発を感じます。足音で言うと、「タッ、タッ、タッ」ではなく「ポック、ポック、ポック」という感じでしょうか。恐らく、ソール面積がベタっと広いがゆえの作用だと思われます。

※左は、ナイキ ズームフライニット

 

いずれにしろ、とにかく軽快で、「膝をもう少し上げ、もう少し前に出そう」と念じると自然にピッチを上がります。
接地時は、クッション性を一瞬感じるが沈み込みは無く、すぐさま、反発性が作用するので明らかに脚が回転しやすい。推進力とはこういうものだというのが良くわかります。

ここ最近の私は、キロ平均5分前後で、最終1キロを4分半に上げ、アップアップですが、今まで履いていたアシックスのグライドライドに比べるとアップアップさこそ変わらずとも、足運びは確実に楽で、心が折れそうになる葛藤が激減しました。

少し早めのマラソンペースに十分対応できそうです。

走ってみて凄ーく良いところ

マッハ4の最も気にいっているところ、それは、翌日のダメージが殆ど無いことです。

加齢と共に何を履いても、いくら念入りにリカバリーストレッチをしても翌日に脚のだるさや痛みは残ってしまいます。ところが、マッハ4にいたっては、ほぼそれがありません。

脚を守りながら、スピードも出せるというHOKAのテクノロジーに、ただただ驚きました。

ちょっと不安なこと

アウトソールは面積が広く、かつ、偏平足のようにべたっとしている。恐らく、軽さやクッション性を得ながら直進安定感も高めるための必要な面積なのかもだが、それゆえ鋭角なコーナーがちょっと怖い。
というのも、通常コーナリング中は、重心の傾きに対しシューズは横方向の捻じれで追随してくるが、Mach4においてはソールが広いがゆえソール全体で重力を受止めてしまう。つまり、足裏の角度は地面に対し斜めなのに靴裏は地面と平行なため、靴内で足が遊ぶ感覚が生じ若干曲がり辛さを感じる。下手すれば捻挫の心配もありそうです。

100㎞走っての耐久性

さて、マッハ4購入時の最大の心配事、耐久性についてだが、ソールの状態はこんな感じです。

なんと早くも踵外側が減り始めています。

ちなみに右側が約1,300㎞走ったアシックスのグライドライド。比較するのもあれかもですが、何だが幸先不安です。

しかし、走り心地は、抜群のHOKA MACH4、耐久性についてはこの後、どうなるのか、節目節目で追記していこうと思ってます。

300km走っての耐久性

リンコンに比べると耐久性は勝るとのことでしたが、ソールはかなり摩耗します。
全体のフォルムには変化がない感じですが、

100㎞で減り始めた踵外側は、300kmでこの通りです。

比較的前足部は大丈夫といえ表面は摩耗しています。

で、走りに影響があるかというと、クッション性についてはまだ健在です。
翌日のダメージが最初のころと変わりありません。
ところが、反発については明らかに弱り気味です。シューズが軽量なので気付き辛いですが、これまた400㎞くらい走ったナイキ フライニットと比べると一目瞭然です。
やはり、ホカは耐久性には難ありなのでしょうか。

次は、500㎞でリポートしたいと思います。

 

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