メンテナンス

ステンレスにサンポール。酸焼けしても慌てないで。修復方法はこちらです

ステンレスのキッチン、汚れでくすんできたり、水道水のカルキによる白い痕がこびりついたりで、時と共に見た目がどんどん悪くなります。

思い切ってセルフメンテをしようとYOUTUBE先生を頼ると、サンポールに食器用洗剤を垂らし、刷毛で塗り込むことで汚れが分解されるとの教えを乞うた。

早速試してみたのだが、なんと酸焼けしてしまいシミだらけのまだら模様になってしまった。見るも無残な状況に焦りばかりが募ります。

どうやら通常ならば、施工面に水をかけ、いわゆる「水養生」という作業をきっちりするようですが、そんな説明のない動画を鵜呑みにしてしまった自分が情けない、、、

私のように「やってしまった、、、」と慌ててこのサイトにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

でも、慌てることはありません。この作業をやれば、状態がかなり復活します。

ステンレスの性質

 

作業内容はざっくり言うと、ステンレスの表面をペーパー(紙やすり)で研磨するのです。

と言われても、傷がつくのでは?余計くすむのでは?傷が錆に繋がるのでは?と不安が尽きません。私も、そんな感じでした。

でも、ステンレスの性質を知ることができ、チャレンジに至ったのです。

その性質とは、

ステンレスの表面には、クロムが酸素と結合したうすい酸化皮膜(不動態皮膜)ができる。この皮膜は、目に見えない緻密な保護膜です。その厚さは100万分の3mm程度と、とても薄く肉眼では見えないが、非常に緻密で堅く簡単に破壊・侵食されることがない。仮に何らかの原因によって破壊・侵食されることがあっても、その原因を除去しその部分のステンレス表面が直接空気中の酸素と触れるようにすれば、ステンレスに含まれるクロムが酸素と結合して皮膜を再生するので、錆びにくいというわけです。

というわけで、表面を削ることでゾンビのようにステンレスが再生化されるようなのです。

準備するもの

まず、用意するものは

  • #1000のスポンジ研磨材シート
  • #2000の耐水ペーパー
  • ハイホーム(ミクロの粒子で汚れを落とす、自然派クレンザー)

他にも#320のペーパーなどを推奨するサイトもありますが、私はこの3点のみです。(画像に写っているグリーンのスポンジは無視してください)

ちなみに、スポンジ研摩材シートはハンズで、他の2つはホームセンターのビバホームで購入しました。

作業の流れは、ハイホームを付け#1000で磨き、拭きとった後、#2000で仕上げるイメージです。

施行前の状態

よく見ると、まだら染みやくすみがあり、カルキによる白い痕も残っています。

作業手順1:#1000での研磨

まずは、水や研磨剤が垂れぬよう養生を行い、施工面を十分湿らせます。

#1000のスポンジ研磨剤シートでハイホームをすくい、のばしながら研磨していきます。この時、あまり力は入れず、一定方向に10数回往復させます。

ステンレスは、もともと加工する際、研磨ベルトで表面を一定方向に磨いており、ヘアラインと呼ばれる薄い筋が入っていることが多いです。

その筋に沿って擦っていきます。

だんだん表面の水分がどす黒くなりステンレスから鉛のような匂いが漂ってきます。
最初は、ザリザリしますが、ザリザリ感が無くなった頃合いが磨けた証拠です。

ちなみに、この作業を素手でやると爪の中が黒ずみ、綺麗にするのに往生するので手袋をするのがおすすめです。

どうですか?
こんな感じでまだら模様が殆ど消えます。カルキ痕も消えました。

作業手順2:#2000での研磨

さあ、ここから仕上げです。#2000の耐水ペーパーにしっかり水分を吸わせ、施工箇所もしっかり湿らせます。

今度は、ペーパーのみで、先ほどと同じようにヘアラインに沿って一定方向に擦っていきます。力を入れる必要は無いですが、丁寧にストロークさせてください。
磨いている手ごたえは薄いですが気にしないでください。

一通り磨いて水分をふき取るとこんな感じです。もともとついていた傷はそのままですが、酸焼けは綺麗に除去されていますし、#1000で磨いた後よりきめ細かく光沢も増しました。

その後の状況

多くの動画やサイトでは綺麗にするまでで終わっていますが、その後が気になりませんか。
時間の経過と共にくすみやまだら模様がぶり返したり、錆が出てきたり、何だか心配です。

では、施工1か月後の状況を見てみましょう。

このように全く問題はありません。

ステンレスの酸焼け、やってしまった直後はぞっとしましたが安心してください。
慌てなくても確実に修復できますので。

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