キャンプ

1,000円前後の一酸化炭素センサー。その実力のほどはいかに

今回の冬キャンプからついに石油ストーブデビュー。
となると、やはり心配なのは一酸化炭素中毒。隙間だらけのテントだが、一酸化炭素中毒のリスクがないわけではない。
そこで、Amazonで販売されていた1,000円前後の一酸化炭素センサーを購入。
念のため、テント内で使う前にセンサーの実力を実験してみました。

二酸化炭素中毒と一酸化炭素中毒の関係

二酸化炭素(CO2)は、物を燃やした時や人間の呼吸で発生
一酸化炭素(CO)は、物を燃やす時に不完全燃焼を起こすと発生

まずは、この2つを理解する必要がありますね。
密閉された空間でストーブやランタンを焚くと、燃焼させるためテント内の酸素が消費されるとともに二酸化炭素が発生します。
ここで換気がしっかり行われていれば二酸化炭素の放出と新しい酸素の取り込みがなされるのですが、テントが密閉状態だと酸素不足に陥ります。
するとストーブやランタンは酸素不足で不完全燃焼を起こします。こうして一酸化炭素が発生してしまうのです。

二酸化炭素と一酸化炭素と空気の重さ

二酸化炭素は、無色・無臭の気体で、比重は1.53。空気より重いのです。
ということは、テント内では下に集まりやすい。となると、最初に影響が出るのは地面に置いたストーブや背の低い子供たちである。いわゆる「酸欠状態」となってしまう。

一方、一酸化炭素は、同じく無色、無味、無臭、無刺激で比重は0.967、空気とほぼ同じ重さというかやや軽めです。なので、幾分上にたまりやすいものの、テントの全体に溜まる傾向が想定されます。
これらを加味するとセンサーは天井と地面の中間か若干天井寄りに設置するのが理にかなってそうである。
ちなみに販売サイトには天井まで0.3m、一酸化炭素を排出する機器から1.5m以内に設置するようにとなっていた。

一酸化炭素センサー

購入したセンサーはこれ。

ちなみにアラーム音がかなりというか相当大きいです。静まり返ったキャンプ場だとかなりの迷惑者になるのでスピーカーのところにこのようにテープを貼りました。若干音量は下がります。
右側がスピーカーで左側がセンサーのようです。

通常LCD液晶は消えていますが、真ん中の「TEST」ボタンを押したときとCO濃度が30ppmを超えると点灯し、高濃度が検出されるとけたたましくアラームが鳴るようです。

感度と濃度
50ppm→90分以内に警告
100ppm→40分以内に警告
300ppm→3分以内に警告

あくまでも参考値ですが、200ppmの状態で2~3時間経過するとわずかに頭痛や目まい、吐き気等の症状があらわれ、800ppmだと45分でその症状、2時間で意識不明に陥るそうです。怖いですね。

実験方法

さすがに、体を張った実験をするわけにはいかないので、段ボールに燃えている炭を入れ反応をみることにしました。


段ボールに切り込みをし、センサー部を箱の中に入れ目張りをします。

実験開始

➀完全密閉状態

炭を入れテープで塞ぎます。

すると、20秒くらいでLCD液晶が点灯し、あれよあれよという間に濃度が急上昇。40秒で警報音が鳴り響きました。

➁片側密閉状態

続いて片側のみテープで塞ぎ、反対側は少し開けてみました。


すると、今度は何の変化もなく1分30秒が経過。ここで、LCD液晶が点灯したかと思ったら1分45秒の時点で発報。

③両側開閉状態

最後に両側を少し開閉させて実験しました。

この場合は、33ppmを10分以上キープ。ここで実験を終了しました。

まとめ

中国製で性能的に正直半信半疑でしたが、確かに反応します。条件を変えると各々反応時間が違うのできちんとセンサーの役目は果たしているようです。
ただし、やはりこれに頼りきりになるのはリスクがあるので、まめに換気をするなどの意識を持つことが必要ですね。
また、換気の際は一か所だけ開けるのでなく、2か所開けることでより効果が高いことを痛感しました。

と、ここまではあくまでも個人的な実験ですので参考程度にしていただき、一酸化炭素センサーを使う際は自己判断、事故責任でお願いします。

では、みなさん完全防備で冬キャンをお楽しみください。

 

 

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